双子はなぜ異なる運命になるのか? 大真面目に説明してみる
● アストロツイン
「同じ誕生日なのに同じ運命にならないのはおかしい!占星術はうそだ!」
・・という意見を見ることがあるけれど、
それに対する反論を真面目に説明してみました。
同じ出生ホロスコープを持つ二人をアストロツインといいます。
双子でなくても、たまたま同じ場所で同じ時刻に生まれた二人はアストロツインです。
アストロツインは、同じ出生ホロスコープなのにけっこう違う人生になるし、結婚など人生のイベントが起こる時期も異なるでしょう。
(ただ似通ったところは出てくるかもしれないけど...)
生まれ時間の5分ほどの差が原因だという記事を読んだことがあるけど、それは間違いだと思う。
だって同じ建物で、奇跡的にまったく同じ時刻に生まれた他人同士の場合を考えてみてください。やっぱり同じ人生にはなりませんよね...?
・・ここでは同じホロスコープの二人に違いが生まれる理由を大真面目に書いてみました。(双子の場合は"ホロスコープのシェア現象"が起こるなどもうすこし複雑みたいだけど、ここではそういうのは考えないことにする)
● ひな型とトッピング
"ひな型A"として以下のものを想定してみましょう。
ひな型A:「シッポがある4つ足の動物」
→ ひな型Aに、ワンと鳴くという要素をプラスするとイヌになりますね。
→ ひな型Aに、ニャーと鳴くという要素をプラスするとそれはネコになります。
・・なんとなくイメージがつかめたかしら・・?
今度は "ひな型B"を想定してみますね。
ひな型B:「羽がある黒っぽい鳥」
→ ひな型Bに、カーと鳴くという要素をプラスするとカラスになります。
→ ひな型Bに、飛べない!という要素をプラスするとペンギンになるかもしれません。
・・さてようやく本題ですが、ホロスコープというのはこの"ひな型"にあたるものです。
ここではホロスコープを "天のひな型" と呼ぶことにしましょう。
そしてそこにプラスされる要素を "トッピング" と呼ぶことにします。
出生ホロスコープ(天のひな型)に、
男女の性別、生まれる国、家族、育つ環境など、じつに様々なもの(トッピング)を肉づけすることで出来上がるのが、あなたであり私なのです。
あなたが生まれた瞬間を想像してください。
その時、その場所で生まれたのはあなただけではありません。
同時刻、同じ場所で生まれた生き物たち、動物に植物、芽吹いた花々、創作された作品にいたるまで。
あなたと同じ出生ホロスコープをもっています。
しかし当然ながらあなたとは大きく異なるでしょう。なぜなら「天のひな型」は同じでも、そこに肉づけされる「トッピング」が違うからです。
人間として生まれたあなたは、天のひな型であるホロスコープに、人間の体をまとったのです。
イヌとして生まれたものは、ホロスコープにイヌの体をまとったのです。
植物は、花々は、ホロスコープにそれぞれの体をまとったのです。
おおよそ この宇宙のあらゆるものはすべて「天のひな型」に「トッピング」をプラスして出来ています。
● 結論
プログラムの世界では、このひな形をクラスといい、そこから生まれるものをインスタンスという。クラスは設計図。インスタンスはそれをもとに生成される個別具体的なデータです。
つまり我々はホロスコープというクラスを元に生みだされたインスタンスであるとも言えそうです。
これは例えば、同じピザ生地であっても、後のせトッピングが異なれば、
「マルゲリータ」になったり「もち明太」「えびマヨ」「照り焼きチキン」などバリエーション豊かなピザ、いやピッツァになるのに似ています。
占星術の場合は、天のひな型はコレで、トッピングはコレ!とハッキリ分類できるワケではなくて、きっとこれらは相互に影響しあって成立しているのだと思いますが。
また生まれた後も「トッピング」は追加され続けていきます。
何を学ぶか? 誰と出会うか? どこで育つか? などなど ・・・etc
だから同じ出生ホロスコープを持つ双子やアストロツインであっても、他の誰とも違う人生を形づくることになるのです。
出生チャートは同じなので、トランジットの天体によって同じタイミングで事が起こる可能性はありますが、それぞれ現れ方は異なります。
・・以上、わりと当然の話ではありますが、
「同じ誕生日なのに同じ運命にならないのはおかしい!占星術はうそだ!」に対する答えとして、参考にしてみてください。