西洋占星術の基礎知識
占星術は元々は運勢などを観るものではなく、星を観測する学問として発展してきました。
正確なことは分かっていませんが、その起源は今から4千年以上も昔にさかのぼると言われます。紀元前の古代バビロニアでは既に牡羊座とか牡牛座といった12星座が使われていましたし、古代エジプト人は太陽が地球の周りを365日と1/4日で一周することを知っていました。
農耕を主とする古代人にとって天体を観測することは非常に重要な任務でした。
星の位置から季節を判断したのです。そして種をまく時期や収穫の時期を知り、川が氾濫する時期を予測しました。
ある時、古代の人々は天体と地上で起こる現象との間に奇妙な因果関係がある事に気づきました。例えば月が上昇している時にはこんなことが起こりやすい、といった類いの事です。
そして高度な天文学と膨大な観測記録を元に占星学の体系を確立していったのです。
その後、紆余曲折ありつつ占星術は受け継がれていきましたが、近代の科学の発展により天文学と占星学は明確に切り離されていきました。
当時最先端の科学であった「占星学」は、いつしか疑似科学やオカルトの範疇を出ない「占星術」として扱われるようになっていったのです。
いまふたたびの占星学へ
21世紀は、占星術が単なる占いではなく科学的な学問へと生まれ変わる過渡期となるでしょう。 占星術の根本原理が解明され、天体の星々と地上の人間との間に作用する共鳴現象を科学的に説明できるようになると私は考えています。
もちろん一朝一夕にそうはなりません。100年200年、あるいはもっと長い歳月がかかるかもしれません。しかしいつか必ず”その日”がやってくるはずです。
以下にその根拠をいくつか紹介してみたいと思います。
現在、科学は大きな変革期にあります。
アインシュタインは特殊相対性理論で光の速度は常に一定であり絶対的な値であると唱えましたが、光速を越える粒子や現象は次々と発見されており、今までの科学の常識は根底から覆されようとしています。
現在、科学の研究対象は我々の住む外側の世界から我々の”心のメカニズム”という内側の世界へとシフトしつつあります。
そして今後の科学の主流は量子力学であることは間違いないでしょう。
量子力学の有名な現象に「観測者効果」があります。人間が電子を観測することで観測された電子が影響を受けるというものです。 これはすなわち人間の意識が対象物に変化を起こすということを意味します。信じられませんね。しかし最先端の科学実験結果として既に確認されているのです。 この考えを推し進めるとこの世は人間の意識が創り出した仮想世界であるということになります。
驚くべきことは、般若心経や仏教などいわゆる神秘思想の考えが、量子力学が導き出した一連の結論とリンクしているという点です。
般若心経は「色即是空 空即是色」と唱えこの世は仮想現実であることを示唆していますし、仏教では「三界は唯心の所現」と表現し、この世の出来事は自分の心が創り出したものだと述べています。 つまり科学も宗教も、この世は人の想念が生み出した仮想現実であり、この世の森羅万象は一連のものとして繋がっているという点で結論が一致していたのです。
もちろん、占星術も例外ではありません。
なぜ遠く離れた天体の運行がその人の運命に影響を与えるのか?
ホロスコープを読む事で性格や運勢まで分かってしまうのか?
研究が進めばそうしたことも説明できるようになります。
そして占いとしての「占星術」が科学としての「占星学」となる日がやって来るのです。
当サイトで扱う占星術は氷山の一角に過ぎません。興味を持たれた方は、書籍などを読んで独自に学ばれることをオススメします。
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